高尿酸血症、痛風
「足の親指が突然腫れて激痛…これって痛風?」
「健診で尿酸値が高いと言われたけど、放っておいても大丈夫?」
「お酒は控えてるのに、尿酸値が下がらない…」
このようなお悩みをお持ちの方、「高尿酸血症」や「痛風」かもしれません。
高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が基準値(7.0mg/dL)を超えている状態を指します。
この状態が続くと、結晶化した尿酸が関節などにたまり、**「激痛を伴う痛風発作」**を引き起こすことがあります。
さいとう医院では、内科専門医・循環器内科専門医が在籍しており、生活習慣病のひとつである高尿酸血症と痛風について、原因の見極めから治療・再発予防まで丁寧にサポートいたします。
高尿酸血症とは?
尿酸は、体内で「プリン体」という物質が分解されるときにできる老廃物の一種です。
腎臓を通じて尿として排泄されますが、尿酸が作られすぎたり排泄がうまくいかないと、血中に溜まってしまいます。
血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されます。
痛風とは?
高尿酸血症が続くと、余分な尿酸が結晶となって関節内にたまり、**突然激しい痛みを伴う炎症(=痛風発作)**を引き起こします。
特に多いのは、足の親指の付け根が赤く腫れて強い痛みが出るケースです。
ほかにも、くるぶし、膝、手指などに症状が出る場合もあります。
痛風発作の特徴
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突然、関節が激しく痛む(とくに夜間や早朝に起こりやすい)
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1か所の関節が赤く腫れ、熱感がある
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靴を履けないほどの腫れと痛み
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発熱や倦怠感を伴うこともある
多くの場合、数日から1週間程度で症状は落ち着きますが、放置すると再発を繰り返し、関節の変形や腎臓障害を引き起こすこともあります。
高尿酸血症・痛風の原因
尿酸値が高くなる主な要因
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プリン体の多い食事(レバー、魚卵、ビール、赤身肉など)
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アルコールの過剰摂取(ビール、日本酒、ワインなど)
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肥満・運動不足
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脱水(水分不足で尿酸が排出されにくくなる)
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遺伝的要因
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腎機能の低下
一見健康そうに見える若い方でも、生活習慣によっては尿酸値が高くなることがあります。
当院での診療の流れ
さいとう医院では、以下のような流れで丁寧に診療を行います。
1. 問診・診察
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発作の有無、既往歴、生活習慣(飲酒・食事内容)
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痛風発作の部位と症状の確認
2. 検査
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血液検査(尿酸値、腎機能、炎症反応など)
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尿検査(尿酸の排泄量や蛋白尿の有無)
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必要に応じて、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの合併症もチェックします。
3. 治療・生活指導
症状や尿酸値の程度に応じて、次のような治療を行います。
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急性発作時の対処
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炎症を抑える薬(NSAIDsなど)を処方
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安静と患部の冷却が重要
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再発予防・尿酸値のコントロール
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尿酸の生成を抑える薬(アロプリノールなど)
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尿酸の排泄を促す薬(ベンズブロマロンなど)
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食事・飲酒指導、水分摂取のアドバイス
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生活指導と薬物療法の両輪で、「痛風発作を起こさない身体づくり」を目指します。
よくある質問
Q1. 痛風発作のときは、尿酸値が下がっていると聞きましたが本当ですか?
A1. はい、痛風発作の最中は炎症によって一時的に尿酸値が正常に見えることがあります。症状が治まった後の再検査が重要です。
Q2. ビールを飲むと痛風になるって本当ですか?
A2. ビールはプリン体が多く含まれ、尿酸値を上げやすい飲料です。適度な量に抑え、水分補給を意識することが大切です。
Q3. 痛風の薬は一生飲み続けないといけませんか?
A3. 症状が安定し、生活習慣の改善ができれば減薬や中止も可能です。定期的な通院で経過をしっかり見ていきます。
Q4. 食事だけで尿酸値を下げることはできますか?
A4. 軽度の高尿酸血症であれば改善できる場合もありますが、尿酸値が非常に高い方や発作を繰り返す方は、薬の使用が必要です。
院長より
痛風は「お酒好きの中年男性の病気」というイメージがありますが、最近では若い方や女性にも増えている生活習慣病のひとつです。
そして、痛みが出てからではなく、「痛くなる前」に対策を始めることが一番の予防になります。
さいとう医院では、食事や生活習慣のアドバイスを含めた総合的な診療を行い、痛風の再発防止と生活の質の向上を支援いたします。
つらい発作を繰り返す前に、ぜひご相談ください。