消化器内科では、胃や腸、肝臓、胆のう、膵臓といった消化器全般の病気や不調に対する診療を行っています。胃が痛い、もたれる、下痢が続く、便秘がつらい、あるいは健康診断で肝機能異常やピロリ菌、胆石、胆のうポリープ、膵のう胞性病変などの異常を指摘された方など、幅広いお悩みに対応しております。

当院では、消化器内科専門医が診療を担当し、専門的な知識と経験に基づいて、患者さんの不安や疑問に丁寧に向き合います。また、苦痛の少ない経鼻内視鏡（胃カメラ）や腹部エコー（超音波検査）を導入し、検査による負担をできる限り軽減することを目指しています。

消化器内科の中でも、胆のう、胆管や膵臓の病気は診断・管理が難しく、専門的な知識と経験が必要とされます。副院長は、大学病院で胆膵領域を中心に診療してきた経験があり、腹部エコーや血液検査を組み合わせて的確に評価し、必要時には迅速に専門施設と連携いたします。

新小金井駅前の立地にあるため、通院しやすく、定期的なフォローアップや検査にも便利です。

消化器内科で診る主な症状

消化器に関する症状は、日常的に多くの方が経験するものですが、放っておくと病気が進行することもあります。

次のような症状が続いている方は、早めにご相談ください。

• 胃の痛み、みぞおちの不快感

• 胃もたれ、食欲不振

• 腹痛、吐き気、嘔吐

• 下痢、便秘

• お腹の張り、ガスがたまる感じ

• 黒い便や血便

• 体重減少

• 健診で肝機能異常やピロリ抗体高値、胆石、胆のうポリープ、膵のう胞性病変などを指摘された

特に、「なんとなくお腹の調子が悪い」「ストレスのせいかな」と自己判断しがちな症状のなかに、消化器の病気が隠れていることもあります。

よく診る消化器疾患

当院で対応している主な消化器疾患は以下のとおりです。

• 逆流性食道炎
  胸焼けやのどの違和感が続く方に多い病気です。長く続くと食道に炎症が起き、生活の質にも影響します。

• 胃炎・胃潰瘍
  ピロリ菌の感染やストレス、薬の影響などが原因になることがあります。胃カメラによる確認が必要です。

• 過敏性腸症候群（IBS）
  腹痛・下痢・便秘などの症状が繰り返される、ストレスとの関係が深い機能性の病気です。
  症状のタイプ（下痢型・便秘型・混合型）に応じて薬物療法や生活指導を行います。

• 機能性ディスペプシア
  胃の運動異常であり、内視鏡検査をしても炎症などの異常が見つかりません。
  胃酸を抑える薬や消化管運動を整える薬、漢方薬などで症状の改善が期待できます。

• 脂肪肝・肝機能障害
  健診で「γ-GTPが高い」「ALT/ASTが高い」と言われた方は肝臓のトラブルかもしれません。放置せずにご相談ください。

• 慢性肝炎（ウイルス性、アルコール性、自己免疫性など）
  原因には、B型・C型肝炎ウイルス、過度の飲酒、自己免疫の異常などがあり、それぞれに応じた治療や定期的な検査が必要です。
  当院では血液検査や腹部エコーに加え、必要に応じて専門医と連携しながら、合併する肝がんの早期発見・進行予防に努めています。

• 胆石症・胆のう炎
  食後に右上腹部が痛む場合など、超音波検査での診断が重要です。

• 膵のう胞性病変
  膵臓にできる液体のたまった袋（のう胞）のことで、健康診断の腹部エコーなどで偶然見つかることが多い異常です。
  多くは良性で経過観察となりますが、がん化のリスクを伴うタイプもあるため、定期的な画像検査と専門的な評価が重要です。

• 慢性便秘症
  近年では、腸の動きを調整する新しいタイプの便秘薬（刺激の少ない薬・水分を引き込む薬など）が複数登場しており、体質や症状に合った治療を選べるようになっています。
  「今までの薬が合わなかった」「便秘薬に頼るのが不安」といった方も、ぜひ一度ご相談ください。

• 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患
  腸に慢性的な炎症が起こる病気で、腹痛や下痢、血便、発熱などの症状が繰り返し現れます。
  診断や病勢評価のために大腸内視鏡が必要な場合、生物学的製剤などの専門治療が必要な場合は専門医療機関と連携して診療を行っています。

当院の消化器内科の検査体制

消化器の診断には、視診・触診だけでなく、画像診断が重要です。当院では、以下のような検査を実施しています。

• 経鼻内視鏡（胃カメラ）
  鼻から細いカメラを挿入することで、喉の反射が起こりにくく、体に負担の少ない検査が可能です。

• 腹部エコー（超音波検査）
  肝臓・胆のう・膵臓・腎臓などの形や結石・腫瘍などの有無を調べることができます。

• 血液検査（肝機能・炎症・腫瘍マーカーなど）

• 便潜血検査（大腸がん検診の一環）

• CT、MRI
  当院では施行していませんが、必要に応じて近隣の画像専門クリニックでCTやMRIを受けていただく事が可能です。

治療方針と通いやすさへの配慮

当院では、薬だけに頼らず、食事・生活習慣の見直しも治療の一部と考えています。患者さんの生活背景やお仕事の状況も伺いながら、継続可能な治療計画を一緒に考えていきます。
検査の結果によっては、地域の中核病院とスムーズに連携し、精密検査や治療につなげていきます。

よくある質問

Q1. 胆嚢ポリープは治療が必要ですか？

A1. 多くの胆のうポリープは良性で治療を必要とせず、定期的に腹部エコーなどで経過観察していただければ問題ありません。ただし、急速に増大傾向にあるものや10mm以上のもの、平坦な形状のものは、がんの可能性があるため専門的な評価が必要です。

Q2. 胆石があったら治療が必要ですか？

A2. 健診の腹部エコーなどで偶然発見された無症状の胆石では、経過観察が原則とされています。痛みがある場合には、胆のう摘出術の適応となる場合がありますので、ご相談の上で外科にご紹介いたします。

Q3. 健診でピロリ菌がいると言われました。

A3. ピロリ菌（ヘリコバクター・ピロリ）は、胃の中にすみつく細菌で、胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんなどのリスクを高めることが知られています。
　　健診で陽性を指摘された場合は、内視鏡検査（胃カメラ）で胃の状態を確認し、必要に応じて除菌治療（内服薬による治療）を行います。

院長より

消化器の不調は「年齢のせい」「ストレスのせい」と流されがちですが、放っておくと慢性化したり、深刻な病気が隠れていることもあります。
当院では、「なんとなく胃腸の調子が悪い」といった漠然とした不安にも丁寧に耳を傾け、負担の少ない検査と、わかりやすい説明を心がけています。
胃の不調や便通異常、健診結果の再確認など、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。