「最近、階段を上がるのがつらくなった」 「胸が苦しく、息切れがする」 「病院で心臓に異常があると言われた」

このような症状は、心臓弁膜症や心不全の可能性があります。 これらの病気は、早期の診断と適切な管理がとても重要です。

さいとう医院では、循環器内科の専門医が心臓の状態を丁寧に評価し、必要に応じて専門機関と連携しながら診療を行っています。

心臓弁膜症とは？

心臓には「弁」と呼ばれる逆流を防ぐ構造があります。この弁に異常があると、血液の流れがスムーズに行えず、心臓に負担がかかってしまいます。

主な弁膜症の種類

• 大動脈弁狭窄症（AS）：加齢による弁の硬化で血液の出口が狭くなる

• 僧帽弁閉鎖不全症（MR）：弁が完全に閉まらず、逆流が起こる

• 大動脈弁閉鎖不全症（AR）、**僧帽弁狭窄症（MS）**などもあり

主な症状

• 息切れ・動悸・胸の違和感

• 倦怠感・疲れやすさ

• 足のむくみ

• 失神やめまい

心不全とは？

心不全とは、「心臓のポンプ機能が低下し、全身に必要な血液を十分に送り出せなくなった状態」です。

「心臓が止まる」ことを意味する言葉ではありません。

主な原因

• 弁膜症

• 高血圧

• 虚血性心疾患（心筋梗塞・狭心症）

• 不整脈

• 心筋症

主な症状

• 労作時の息切れ、呼吸困難

• 夜間の呼吸苦（横になると苦しい）

• 足や全身のむくみ

• 食欲低下、体重増加や減少

検査について

当院では、以下のような検査を用いて心臓の状態を総合的に評価します。

• 心電図（不整脈や負荷の確認）

• 胸部レントゲン（心拡大・肺うっ血の確認）

• 血液検査（BNP、貧血、腎機能など）

• 心臓超音波検査

• 必要に応じて、心臓CT・MRI・負荷検査は連携医療機関にご紹介

治療について

心臓弁膜症や心不全の治療は、状態や重症度に応じて異なります。

• 内服治療：利尿薬・血管拡張薬・β遮断薬・心臓保護薬など

• 生活指導：塩分・水分制限、体重管理

• 定期的な心エコー検査で進行をモニタリング

• 心臓外科での手術治療（人工弁置換など）やTAVI（経カテーテル的大動脈弁植え込み術）を必要に応じて高度医療機関で対応

よくある質問

Q1. 心不全は完治できますか？ A1. 原因疾患のコントロールと適切な治療で、日常生活を問題なく送れる状態（寛解）を目指します。

Q2. 弁膜症は手術しないと治らない？ A2. 軽度の場合は経過観察や薬物治療で対応可能です。進行度に応じて判断します。

Q3. 高齢でも治療は可能ですか？ A3. はい。体調や希望に応じた治療方法をご提案します。

院長より

心臓弁膜症や心不全は、「疲れやすい」「息切れがする」など一見ありふれた症状から始まることがあります。

だからこそ、「年のせい」と片付けず、一度専門医に相談することが大切です。

さいとう医院では、専門的な視点と最新の検査機器を活かしながら、一人ひとりに合った丁寧な診療を心がけています。

どうぞ、お気軽にご相談ください。